なぜ、営業代行は儲からないのか?
営業代行の仕事はすぐに取れます。
フルコミッション案件であれば、営業経験者なら比較的簡単に仕事は見つかります。
成果を出せばコミッションも高額です。
頑張れば頑張っただけ稼げる仕事。
それも間違いありません。
しかし、生涯年収という視点で見ると、営業代行という働き方は決して効率が良いとは言えません。
なぜでしょうか。
理由は大きく2つあります。
一つ目は、単発の仕事ばかりで収入がストックされないことです。
営業代行は案件を獲得し、契約が終われば報酬も終わります。
翌月にはまた別の案件を探す。
また営業する。
また商材を覚える。
また成果を出す。
営業の仕事をしているのに、自分自身も営業し続けなければならないのです。
営業力は身に付きます。
経験も増えます。
しかし、自分の資産はほとんど積み上がりません。
二つ目は、流行の商品ばかりを追い掛ける「オポチュニティーシーカー」になりやすいことです。
今売れる商材。
今流行しているサービス。
話題の生成AI。
SNS運用。
MEO。
採用支援。
営業代行という仕事は、その時代に売れる商品を販売する仕事です。
もちろんそれ自体は悪いことではありません。
しかし、商品には必ずプロダクトライフサイクルがあります。
売れ始める。
競合が増える。
価格競争になる。
販売数が落ちる。
そしてまた新しい商材を探す。
これを繰り返している限り、自分自身のビジネスは積み上がりません。
オンライン面談が普及した現在では、営業代行やテレアポの仕事は在宅でもできるようになりました。
海外へ移住しながら働く人。
地方で生活しながら都市部の案件を受ける人。
副業として営業代行を始める人。
市場は確実に拡大しています。
一方で参入者も増えています。
つまり、営業代行そのものは需要があります。
しかし、その働き方だけでは将来に不安を感じる人も少なくありません。
では、どうすればよいのでしょうか。
私は、商品やサービスを販売する営業代行ではなく、
「自分の顧客を持てる営業」
をおすすめします。
営業代行として最も価値があるのは、一度契約を取ることではありません。
お客様との信頼関係を築き、継続的に提案できることです。
本来営業とは、一回売って終わる仕事ではありません。
困り事を聞き、
新しい情報を届け、
必要なタイミングで最適なサービスを紹介する。
これを長く続ける仕事です。
しかし、多くの営業代行案件では、それができません。
顧客は会社のものだからです。
契約が終われば担当も終わります。
リピート売上が発生しても報酬対象外だったり、2年目以降はコミッション率が下がったりするケースも珍しくありません。
つまり、自分が頑張って築いた信頼関係が、自分の資産にならないのです。
これは非常にもったいないことではないでしょうか。
私は以前、大手保険代理店に在籍していました。
その創業者は営業時代、年俸8億円を稼いでいました。
特別な営業トークがあったわけではありません。
魔法のクロージングがあったわけでもありません。
やっていたことは驚くほどシンプルでした。
定期的にお客様へ連絡する。
近況を聞く。
困り事を聞く。
そして、その時のお客様に合った新しい商品やサービスを紹介する。
ただ、それだけです。
営業とは商品を売る仕事ではありません。
信頼を積み重ねる仕事なのです。
心理学には「単純接触効果」という考え方があります。
人は何度も接触する相手ほど、信頼しやすくなると言われています。
営業も同じです。
一度契約をいただいたお客様へ定期的に連絡を取り続ける。
困った時に一番最初に思い出してもらえる存在になる。
そうすると、お客様は新しい商品が必要になった時も相談してくれます。
だから本当に資産になるのは、商品ではありません。
顧客です。
営業代行やテレアポの経験があるのであれば、その能力は新規開拓だけに使うのはもったいないと思います。
既存顧客との関係づくりにも活かすべきです。
リピート売上からも正当に評価される。
同じお客様へ、時代に合わせて新しいサービスを紹介し続ける。
そんな営業スタイルの方が、長期的には大きな資産になります。
AIが普及しても営業代行やテレアポの仕事はなくなりません。
むしろ商品やサービスが増え続けるほど、「誰から買うか」の価値は高まっていきます。
だからこそ営業という仕事は、これからも必要とされ続けます。
せっかく営業力を身につけるのであれば、その力を「時間の切り売り」で終わらせるのではなく、「顧客という資産」を積み上げる方向へ使ってみてはいかがでしょうか。
たくさんの商品やサービスを取り扱うことができる。
リピート売上も継続して評価される。
新しいサービスも次々に追加される。
そんな営業をライフワークとして続けられる環境をお探しでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
執筆者:柳澤 研
ハイタッチ・マーケティング有限責任事業組合 職務執行者
※スモールビジネス支援の現場で感じた独断と偏見をお伝えしています。
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