『How Clients Buy』: 売り込まなくても仕事が取れる顧客心理の7つの鉄則

◆ビジネス書サマリー
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はじめに: 本書の概要と重要性

今月のおすすめ書籍『How Clients Buy』は、売り込まなくても仕事が取れる顧客心理の7つの鉄則を解説する一冊です。著者であるトム・マクマキンとダグ・フレッチャーは、顧客心理を理解し、どのようにして見込み客を引き付けるかを具体的に示しています。この本は、プロフェッショナルとしての成功を目指すすべての人にとって必読の書です。

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著者紹介: トム・マクマキンとダグ・フレッチャー

トム・マクマキンは、プロフィタブル・アイデアズ・エクスチェンジ(PIE)の最高経営責任者であり、ベーカリーチェーンのグレート・ハーベスト・ブレッド社で10年にわたって最高執行責任者を務めた経験があります。ダグ・フレッチャーも同様に、豊富なビジネス経験を持つプロフェッショナルです。彼らの専門知識と経験が本書に詰まっています。

専門家の違い: 顧客心理を知る重要性

常に依頼が絶えない専門家と全く依頼が来ない専門家の違いは、顧客心理を知っているかどうかにあります。優れた専門家は見込み客の購買心理を研究し、具体的な戦略とテクニックを用いて顧客心理の変化に合わせた提案を行います。その結果、売り込みが不要でも顧客が自然と集まってくるのです。

顧客心理の理解の重要性 顧客心理を理解することは、単なるスキルや技術の提供以上に重要です。顧客がどのような動機や感情を持って購入を決定するかを知ることで、より効果的なアプローチが可能となります。例えば、顧客が抱える悩みや不安を理解し、それを解決する方法を提案することで、信頼関係が築かれます。

鉄則1: 見込みクライアントがあなたの存在を認知している

まず、自分のサービスを知ってもらうことが重要です。信用財とは、医療や法的サービスのように、高度なサービスであり、買い手がその内容の詳細を理解するのが難しいものです。そのため、縁故推薦評判がサービスの価値を判断する材料となります。具体的な例として、マッキンゼー・アンド・カンパニーのドミニク・バートンが、手紙を使って顧客を獲得した成功体験を紹介します。

ドミニク・バートンの成功体験 ドミニク・バートンは、アジア太平洋地区会長として、韓国の金融業界で顧客獲得を行う必要がありました。ドミニクが最初に行ったことは銀行のCEO10人に手紙を書くことでした。彼はただの挨拶文ではなく、「このたびこちらに着任いたしました。微力ながら金融システムを築くお手伝いをさせていただきたいのですが、なにしろ知り合いが皆無です。私にあるのは〇〇と○○の経験のみです。そこで、あなたのご教示やご助言を賜りたいのですが、ご協力いただけますでしょうか?」という手紙です。この手紙が功を奏し、10人中9人のCEOが返事をくれました。助けを求めたことが成功の鍵だったのです。

鉄則2: 見込み客が業務内容と独自性を理解している

見込み客にあなたの業務内容と独自性を理解してもらうためには、ロキ・メソッドのような効果的な方法を使うことが有効です。例えば、「うちは北米最大のサイバーセキュリティ・ファームです」といったエレベーターピッチを使って、簡潔に強みをアピールすることが重要です。

ロキ・メソッドの活用 ロキ・メソッドとは、記憶術の一つで、ローマの弁論家キケロが紹介した方法です。暗記事項を想像上の空間に配置することで覚えやすくする手法です。このメソッドを活用することで、顧客に覚えてもらいやすくなるのです。

エレベーターピッチの重要性 エレベーターピッチとは、短時間で自分や自社のサービスを簡潔に説明する方法です。例えば、「私たちは、業界最大のデジタルマーケティング会社です」といった具体的でわかりやすいフレーズを使うことで、見込み客に強い印象を与えることができます。エレベーターピッチを使うことで、短時間で相手に自分の強みを理解してもらうことができるのです。

鉄則3: 悩みの解決と未来の確約

見込み客は、自分の悩みが解決できるという確約がなければ、購入を決断しません。そのため、顧客の悩みを聞き出す正しい質問をすることが重要です。例えば、「御社の事業計画を教えていただけますか?」といった質問をすることで、見込み客の課題を明確にし、それに基づいた提案を行うことができます。

質問の重要性 質問を通じて見込み客の課題を引き出し、それに対する解決策を具体的に示すことが信頼を築く鍵です。数字で裏付けた提案を行うことで、見込み客にあなたのサービスが本当に役立つことを実感してもらえます。

具体的な質問例 例えば、コンサルティング業界であれば、次のような質問が有効です。

  • 「御社の事業計画を教えていただけますか?」
  • 「ご担当部署の業績の評価方法、この先2~3年の目標について教えてください。」
  • 「現在直面している課題は何ですか?」 これらの質問を通じて、見込み客の課題を具体的に把握し、それに対する解決策を提案します。

鉄則4: サービスが確実に役立つことを実感してもらう

顧客にあなたのサービスが確実に役立つと実感してもらうためには、信頼を構築する必要があります。信頼には、確かさ誠実さの2つの側面があります。実績をアピールすることで確かさを保証し、誠実さをアピールするためには、過去のクライアントからの推薦をもらうことが有効です。

信頼の構築方法 信頼を構築するためには、過去の実績を具体的に示すことが重要です。例えば、導入事例を紹介する、過去の成功事例をアピールするなどの方法があります。また、誠実さを示すためには、信頼される人物からの推薦を得ることが効果的です。

具体的な実績アピール方法

  • 導入事例の紹介: 具体的な導入事例を示し、どのような成果を上げたかを説明する。
  • 過去の成功事例のアピール: 成功したプロジェクトやクライアントの声を紹介する。
  • 自身の肩書きや資格のアピール: 信頼性を高めるために、自身の肩書きや資格を示す。

鉄則5: 見込み客からの信頼の確立

信頼は小さな印象の積み重ねで生み出されます。例えば、悪い知らせを速やかに連絡したり、不測の事態に自己負担でヘルプを確保したりすることが重要です。こうした行動が、顧客からの信頼を築く基盤となります。

小さな信頼の積み重ね 小さな信頼を積み重ねるためには、日常的な行動が重要です。例えば、約束を守る、定期的に連絡を取る、顧客のニーズに応じたサポートを提供するなどの行動が信頼を築く要素となります。

具体的な信頼構築のための行動

  • 悪い知らせを速やかに連絡する: 問題が発生した場合には、速やかに顧客に連絡し、対策を講じる。
  • 不測の事態に自己負担でヘルプを確保する: 予期せぬ問題が発生した際には、自己負担で必要なサポートを提供する。
  • 顧客のニーズに応じたサポートを提供する: 顧客の要望に応じて柔軟に対応し、満足度を高める。

鉄則6: サービスを購入するための資金と決断力

見込み客がサービスを購入するための資金と決断力を持っているかどうかを見極めることも重要です。リードクオリフィケーションの方法として、見込み客が本気で検討しているか、適合度が高いか、予算が取れるかを確認する質問を行います。

リードクオリフィケーションの方法 リードクオリフィケーションとは、見込み客が自社と関係を結べるかどうかを見極めるプロセスです。例えば、「広報やコミュニケーションのサービスに費やす予算はお決まりですか?」といった質問を通じて、見込み客の本気度や適合度を確認します。

具体的なリードクオリフィケーションの質問

  • 「現在のプロジェクトに関する予算はどの程度ですか?」
  • 「サービスの導入を検討する際の最も重要な要因は何ですか?」
  • 「御社のカルチャーと私たちのサービスの適合度について、どのようにお考えですか?」

鉄則7: 購入のタイミングが整っているか

顧客があなたのサービスを利用するための予算が確保できるかどうか、または適切な時期かどうかを見極めることが重要です。タイミングを見極めるためには、日々の顧客とのヒアリングを通じて適切なタイミングでクロージングを行います。価値を与え続けることで、顧客との関係を維持し、適切なタイミングでの提案を行うことが可能になります。

価値を与え続けることの重要性 顧客に価値を与え続けることで、信頼関係を維持することができます。例えば、顧客にとって有益な情報を提供する、定期的に連絡を取る、顧客のニーズに応じたサポートを提供するなどの方法があります。

具体的な価値提供の方法

  • 顧客にとって有益な記事やリンクを送る: 顧客のビジネスに役立つ情報を定期的に提供する。
  • ビジネスに役立つ人物を紹介する: 顧客にとって有益なネットワークを構築するために、適切な人物を紹介する。
  • 自分が主催する会食や研究会に招待する: 顧客との関係を深めるために、イベントや会食に招待する。

まとめ: 成功するための実践ポイント

『How Clients Buy』は、顧客心理を理解し、適切な戦略を用いることで売り込むことなく仕事を取る方法を教えてくれます。これらの鉄則を実践することで、顧客との信頼関係を築き、ビジネスを成功させることができるでしょう。

このように、顧客心理を理解し、適切なアプローチを行うことで、自然と顧客が集まる専門家になることが可能です。ぜひ、本書を参考にして、あなたのビジネスに活かしてみてください。


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